乾杯は祝って飲み乾す、献杯は偲んで捧げる 、のです(^_-)-☆

のぼりとの杜コラム

「かんぱーい!」

と、高らかに唱和してグラスを合わせる🥂

という経験はほとんどの方がお持ちだと思います

 

「乾杯」のは「盃を乾す」の「乾」

ご存じのように

結婚式などのおめでたい席や

同窓会など 集えた事を喜び合う席で

会食の始めに行われ

注いだ飲み物を飲み乾して

お祝いの気分を盛り上げるための言葉です

 

それでは

献杯(けんぱい)はどうでしょうか

 

ご葬儀や法要に参列して

会食の席に着いたときぐらいしか

「献杯」の機会はないと思うので

若い世代になるほど馴染みのない言葉

なのではないでしょうか

 

「献杯」の

ささげる」「奉る(たてまつる)

の意味があり 献杯は

亡くなった方を偲び 敬意を表して

杯をささげるためのものです

 

ですから

献杯の発声者がご挨拶のあとに

「それでは、献杯」とおっしゃった際には

 

周りの方とグラスをカチンと合わせたり

大きな声で…

というのではなく✖

 

ご遺影に向かって

ご遺影がなければそのままの向きで

グラスを静かに上げて

亡き方を偲んで飲み物に一口つけるのが

意味合いを考えると 一番よいと思います

 

葬儀や法要の会食前の献杯は

宗教や宗派の教義で定められたものでは

ありませんので

必ずしなければならないものではありません

 

キリスト教のご葬儀の際には通常ありませんし

仏教の中でも 浄土真宗のように

献杯は行わないとしている宗派もあります

 

ただ

司会者🎤としてこの場に立ち会うことが多い

私の個人的な感覚としては…

元来真面目な日本人は何かきっかけがないと

飲食を始めにくいのかな と思うので

特にご葬儀のような畏まった席では

「いただきます!」と言うような感覚で

何か号令があると すごく楽なんじゃないかなと

 

そういう意味では

献杯は便利な慣習だなと感じます

 

では 献杯をする場合の挨拶や発声は

どなたがするべきでしょうか

 

これも 特に決まりはありません

喪主様 または 親族の中で年長の方が

ご親族を代表してご挨拶の後に

「けんぱい」とされるか

または

故人様と縁の深い方に

献杯のご発声をお願いすることが多いようです

 

人生の中でもめったにないこととは思いますが

若い世代の方でも いつか

献杯の挨拶を頼まれる機会があったら

ぜひ

献杯の意味を思い出して

ご挨拶は短めに(1分程度でしょうか)

そして 故人を偲びながら 落ち着いて

「けんぱい」

と やってみてくださいね(*^-^*)