「お墓じまいをすることを決めたが、お寺に高額な離檀料を請求されました」
こんな相談を受けることがあります。なかには600万円を請求された方もいました。驚きです!
離檀するということは、お世話になったお寺(菩提寺)との関係性を断つことです。お墓もお寺から移すことになります。
菩提寺とは、先祖代々において供養をいただき、そしてお墓を守ってくれている〝我が家のお寺様〟です。このコラムを読んでいる方にも「我が家には菩提寺がある」という方も多いのではないでしょうか。
では、「菩提寺-檀家」という関係性でなくなる際には高額な離檀料は払わなければいけないのでしょうか?
結論
【離檀料の支払い義務はありません。法的な義務もありません。】
もちろん、お墓じまいやお墓の引越しに掛かる費用はもちろん自己負担です。しかし、語弊があるかもしれませんが、「うちのお寺から離れるのなら離檀料を払え!」という行為自体はおかしいなものです。様々な事情があって、お墓じまいやお墓の引越しを考える方が多くなっていることは社会背景からも否めません。極端なことを言えば、自由に供養のカタチを選択できる時代です。
菩提寺との関係性を断つことを選択した時には、離檀料として請求されるのではなく、ご家族がこれまでお世話になった気持ちをお布施や志としてお寺に納めることが一番スマートであります。お気持ちで良いのです。供養のご縁をいただいてきたことに感謝を込めて御礼を述べましょう。
先祖の方々がいたからこそ、今の自分がいることを忘れないようにしたいものですよね。
それでも、高額な離檀料として請求されることがあれば、専門家に相談することが一番です。登戸の杜でも専門家の士業の方へお繋ぎしていますのでお困りのことがあれば是非、ご相談ください。