家族・親族のみで葬儀を行う際の注意点

のぼりとの杜コラム

家族葬というカテゴリーが定着した昨今。また、コロナ禍での葬儀ともなると、なおさら家族葬のイメージがあたりまえにもなってきています。

常にお話ししているように、家族葬には実は定義はありません。
家族葬イロイロ
①家族・親族のみで行う
②家族のみ
③家族・親族+親しい友人知人を若干名お声がけ
④家族・親族中心だが、弔問に来られる方への制限はしない
⑤所縁のある方々に参列して欲しい
これはどれも家族葬です。
家族葬はご家族がどのような形で執り行いたいかを意思表示する葬儀と思っていただけるとわかりやすいかと思います。家族の考えや想いを反映させるので家族葬と呼ぶことの根幹を忘れないで欲しいなと思っています。

家族葬は葬儀業界でいつの間にか出来上がった造語です。(どこかの葬儀社が一番初めに口にしたそうですが、実際の所は不明瞭です)
それがいつのまにか
・家族葬は人数制限
・家族葬は葬儀費用が安くなるいう訴求(この意識は間違いです)
といった形に塗り替えられていきました。多くの方が参列する葬儀と区分けしわかりやすく表現したものが家族葬と言えるかもしれません。多くの方が参列する葬儀=一般葬という言葉がここから生まれました。
決して、否定もしませんし、登戸の杜でも家族葬というプランでご提供しています。しかし、弊社の家族葬での相談はまずはご家族がどのような形の家族葬を行いたいかのヒアリングをしっかりと行います。その考えは、ご家族ごとに全く違います。それが、文中の①~⑤の考え方というわけです。

家族葬に纏わる費用のお話しは、また次回にと思いますので、今回は家族葬、特に①や②の家族葬を執り行う際の注意点です。

家族・親族のみで行うメリットも多くあります。
・周囲へ気遣いをする軽減(接待等の時間に追われることがない)
・ゆっくりと家族のみで送り出せる
・気心知れている顔ぶれが集まるので、故人様の思い出話が弾む 等々。。。
この形で執り行うためには、一般参列者(友人知人、会社関係、ご近所等)への周知=訃報の流し方をしっかりと行うことが必要です。
メールやFAX、SNS等で訃報を流す際、『今回は家族葬で執り行います』と記載するのは基本形の基本。しかし、これではまだ、完全ではない場合があります。
通知をいただいた方でも「家族葬で行うと記載があるけど、お世話になったし、仲が良かったし、最後に会いに行きたいな。焼香に伺おうかな」と思う方は少なくはないのです。
実際に、家族親族のみで行う予定が、若干数でも参列の方がおられると、「お香典の受け取りどうしよう」であったり「あっ、引き物の準備もしてない」などの一気に落ち着かない状況にも陥りかねません。

ですので、訃報の告知をする際には、もう一歩踏み込んで
・身内のみで送らせていただきますので会葬をご辞退申し上げます
・故人の遺志を尊重して家族のみで執り行います
・会葬・お香典・お供物等は謹んでご辞退申し上げます
などの文言を入れると一気にご家族の想いが伝わる通知になります。
中途半端に表現してしまうことが、希望通りの家族葬ではなくなる原因なのです。せっかくの理想の家族葬ですから、いい形で空間・時間作りをしていただきたいと思っております。

最後に…
会葬やお香典を等をご辞退した際には、葬儀後に事後報告のご挨拶として、生前の感謝を伝えることを忘れないようにしてくださいね。