火葬場へ私服で行ってもいい?

のぼりとの杜コラム

葬儀の時の服装として、喪服や略礼服が通例であります。葬儀の場は厳粛であります。喪服、略礼服がドレスコードといったところでしょうか。

先日のご葬儀の相談の時に「私服ではダメですか?」といった質問がありました。賛否はあるかと思いますが。私は「OKですよ」とお答えいたしました。
というのも、今回の相談者のご葬儀が
①無宗教形式のお別れ会
②家族4人のみでのお見送り
③自宅での施行
④故人様もご家族も宗教形式は望んでおらず、普段のままの生活スタイルで行いたい
⑤喪に服すよりも、とにかく明るく楽しく見送りたい
このような背景とご希望でありました。

ご自宅での葬儀でも普段のままの環境で、葬儀だからといってお部屋を片付けたり、レイアウトを変えたりもしません。(もちろん、お棺を安置するスペースは取りましたが…)
通夜、葬儀ともにもちろん私服。食事も台所で奥さんが作るいつもの手料理。好きな曲を流し、テレビを観ながら、時には歌をうたったりと、家族みんなが揃う最後の団欒を過ごされました。
『住み慣れた自宅で、いつものようにいってらっしゃい!』がコンセプト&テーマのご葬儀です。

いかがですか。希望通りの家族葬ですから、私服であっても自然だとは思いませんか?
火葬場に行くときだけは喪服、略礼服に着替えなければならない…。「ダメです」と断る理由が見つかりません。まさに家族の想いで家族が創る〝THE家族想〟であり〝THE家族創〟です。

このような理想の送り方で故人様の遺志を反映すればおのずと、私服でも良いケースとなります。
火葬後は皆さん笑顔で、とても喜ばれていた表情が印象的でした。
もちろん、火葬場へ行けば共同の施設ですから、喪服や略礼服があたりまえの空間であることはしっかりと説明をし、当然ながら火葬場内は喪服、略礼服の方々ばかりでした。

今回のコラムの答えとして
私服でももちろんOK。ただし、葬儀の形態や状況判断を把握すること。
これが答えとなるかと思います。

訃報を聞き、通夜、葬儀に参列する際はもちろん、喪服、略礼服が基本マナーであることは忘れないでくださいね。
過去コラム(お葬式の服装マナー)も参照してみてください。