葬儀に参列する際にいただくお清めの塩は穢れを払い、身を清めるために使用すると言われております。今回は葬儀の際にいただいた清め塩の使い方ををおさらいしてみます。
自宅に入る前に使う
基本的に葬儀から帰宅し自宅玄関に入る前に使用します。自宅に邪気や穢れを入り込ませないためです。
塩を振る順番
塩を振りかける順番は
①胸のあたり
②背中あたり
③足元
この3か所に振りかけます。あるお寺様からは心臓から流れる血の循環に沿って。とも聞いたことがありますが、①~③はまさにその循環に沿っているのではないでしょうか。
ご自身で塩を振ってもいいですし、ご家族に振ってもらっても構いません。自宅玄関に入る前が大切になります。
踏み塩
最後に振りかけて衣服に付いた塩を手で振り払います。その振り落とした塩を踏みながら玄関に入ります。これを踏み塩と言います。実際には塩は目に見えないほどですが振り落とした塩の付近の上を歩けばOKです。
最後に
葬儀の際の清め塩は最近では賛否があります。仏教において、死は穢れではないとされていることもそのひとつです。必要ないと唱える方も多くいらっしゃいます。浄土真宗では宗派の教えからも塩を必要としない宗派のひとつです。
それでも古くからある清め塩の風習は決して無くなることはないでしょう。清め塩の意図を理解した上で使用することをオススメします。個人的には使用の有無に関しては個人の考えでよいのでは思っています。
葬儀の相談の時に「葬儀屋さんはいつも清め塩を使っているのですか?」と聞かれることがあります。必然的にたくさんの葬儀に携わるわけですが、私は仕事終わりや帰宅時に清め塩を振りかけたことは一度もありません。死を穢れとはどうしても捉えられないんですよね。
過去コラム(お清めの塩の意味)もご参照ください。