葬儀の日程を決める際の優先順位?

のぼりとの杜コラム

葬儀の打ち合わせの際に最初に決めていく項目は日程です。絶対ではないですがご相談の時にはやはり「いつが通夜でいつが葬儀で?」と気持ちがはやる傾向があります。
今回は葬儀の日程を決める要素についてお話ししてみたいと思います。

■宗教者の都合
菩提寺様をお持ちであれば、ご家族のご希望をお伝えした上で、お寺様のご都合に合わせ日程が決まることとなります。その日程に火葬場や式場の空き状況を照らし合わせます。まずは、ご希望をお寺様に相談してみましょう。

■火葬場・式場の都合
ご家族が希望する日時が火葬場が空いていなかったり式場が取れなかったりするケースもあります。
葬儀屋さんにご希望の日時を伝え、火葬場や式場の空き状況を確認し調整していきます。

■ご家族の都合
例えば、
近々に娘さんの結婚式があるから日程を先延ばししたい。
海外に住む子供が帰ってくるのを待ちたい。
すぐに火葬してしまうのは心情的に辛いから少しでもゆっくり一緒にいたい。etc…。
様々な環境や気持ちの面で日程を決めるケースです。このような場合で菩提寺様がいるのであれば、ひと言、相談をしておくことは必要です。

昔は「早く火葬しないと遺体が腐る」とも考えられ、逝去日の当日または翌日には通夜を行い、そして葬儀を行うケースも多かったと聞きます。今では特に都市部では現実問題、火葬の空き状況などからなかなか難しいです。
葬儀の日程は今回、ご紹介したようにまずは、ご家族がどのような考えをお持ちなのかを整理して日程を決めて構わないのです。しかしながら、ご遺体は生身の身体です。少しでも故人様のお身体の状態を悪くしないためのご処置も必要です。日程を伸ばすのであれば湯灌やエンバーミングを依頼することもひとつの方法です。
葬儀の日程には決まりはありません。「早く火葬をしないと腐る」は間違ってはいませんが、それ有気が日程を決める正当な理由ではないので、故人様の尊厳を守ることを念頭に置き、故人様とご家族にとって最適な日程で通夜・葬儀・火葬の人生最後のセレモニーを考えていただけたら幸いです。