お墓が決まっていない場合の四十九日

のぼりとの杜コラム

『亡くなってから四十九日を迎えて納骨すると聞いたけどお墓がない場合はどうすれば良いですか?』
この内容は葬儀の相談中や葬儀後によくお受けする相談です。
「葬儀が終わってからお墓を建立する」となれば、当然ながら四十九日に納骨は間に合いません。お墓の建立には2~3か月はかかります。
また、「どこに納骨するか決まっていない(決めかねている)」という方も多くいます。供養の多様化に伴い、埋葬方法の選択肢(樹木葬や海洋散骨など)も増えてきている背景もあります。

仏教の考え方では四十九日で霊魂から仏と生まれ変わると言われ、浄土の世界へと無事に旅立ちます。そのタイミングで四十九日の法要を行い、納骨をします。ここが忌明けというひとつの区切りとなり、ご家族も通常の生活に戻る日とも言われております。

お墓が決まっていない場合はどうしたら…
そのような場合は、自宅で供養を続けても何ら問題はありません。
「お墓が決まるまで」「まだ故人様と一緒にいたい」
と考える方は意外と多いものです。
しかし、四十九日を迎えるということは、先ほどのお話しの通りひとつの区切りでもあります。
お寺様にご自宅で四十九日の法要だけをお願いし、納骨はその先でも良いのです。この法要の時に白木の仮位牌から黒塗りの本位牌への魂入れが行われます。本位牌の用意はしておいた方がよいでしょう。
自宅で法要?と聞くととても大掛かりなものをイメージする方も多いのですが、ご安置しているご遺骨、お位牌を前にしてご住職にお経をいただくので、そのスペースさえあれば大丈夫です。普段と変わらぬ環境でご依頼できます。

その先の追善供養の一周忌や三回忌のタイミングで納骨をする方もたくさんいらっしゃいます。まずは四十九日をひとつの区切りとして供養の場を営み、「お墓がこれから」「どうしようか考え中」といった方は故人様とご家族にとって一番良い供養(納骨先)を焦らずに決めていただけたらと思います。