業務の上での「緊張の瞬間」

のぼりとの杜コラム

業務の中で緊張する瞬間…
葬儀の司会は何度も経験していてもやっぱり緊張します。
絶対に間違えてはいけないのが
①故人様のお名前
②お寺様のお名前
③喪主様のお名前
④焼香のタイミングのアナウンス

葬儀が始まる際は静寂です。参列している方は我々が読み上げる司会をよく聞いていらっしゃいます。そのため、司会文を作成する際は何度も間違いがないか確認をするのです。上記に付随するものも重要です。逝去日や年齢、宗派などがそれにあたります。
焼香のタイミングのアナウンスも緊張の一瞬です。焼香のアナウンスは適当のタイミングで入れるわけではなく、お寺様と葬儀の進行を打ち合わせをし、その指示に合わせることとなります。
読経の切れ目だったり、木魚やリンを鳴らす後だったりと多岐に渡るので式中も集中しています。

以前、結婚式の司会をしている方に「結婚式の司会は間違えても笑いに変え、場の雰囲気が盛り上がることがある。葬儀はそういうわけにはいかないもんね」と言われたことがあります。妙に納得してしまいました。そういった観点からも緊張感が伴います。

もうひとつ、弔電の代読も葬儀の司会の大きな役割です。故人様と縁があった方からの大切な文章を読み上げますのでやはりこちらも慎重になります。弔電は参列できなかった方が弔意のお手紙ということでご遺族宛に送るものです。その代読の意を感じながら読みます。
会社名やお名前は同じ漢字でも様々な読み方があります。弔電を配信していただいた方の名称があいまいであればご遺族に確認もします。
弔電は独特な文面も多いので噛まないように、代読の雰囲気を出せるようと日常の業務中でも訓練しています(^^;

人生最後のセレモニーを進行する役割を仰せつかうありがたさはこの上ない緊張感ではありますが、少しでも記憶に残るセレモニーの調味料となれるよう、これからも努めたいと思います。

独り言…
「葬儀の司会、良かったよ」「声が素敵でした」と言われた時は本当に嬉しく思います。その日の寝る前は実は布団の中で微笑んだりしています(;^ω^)