木魚を叩く意味!?

のぼりとの杜コラム

過日のコラムでリンを鳴らす意味をお伝えしましたが、今回は「木魚はなぜ叩くの?」についてお話ししてみたいと思います。
>>過去コラム「手を合わせる前に鳴らすリンの意味とは?」参照

心地よい音とリズムで眠くなる
葬儀の時や法要の時に住職が木魚を♪ポクポクポク♪とリズムよく叩きながらお経を読みます。葬儀に立ち会っていると実に心地よく、個人的にはあの木魚の音は好きです(^^;
でも、あまりの心地よさに住職の読経中についつい眠くなったりしがちなもの。この『眠くなったり…』に木魚を叩く意味がありました。

まさかの答えが
木魚を叩く意味は眠くならないため!!であったのです。諸説あるようですが、僧侶たちの修行おいて、眠くなってはいけないということで眠気覚ましとして木魚を叩いていたそうです。まさかの答えでありました。ある住職にも質問してみたことがありますが、やはり同じ答えでした。

2匹の魚
木魚は“魚を模した木”と書きます。木魚には2匹の魚います。魚は一日中、目を開いています。魚のようにずっと目を開けて修行に勤しむという意味もあるのです。機会がありましたら葬儀式場などで木魚を見てみるのもおススメです。なかなか触れることのない物ですが、葬儀社のスタッフにお願いすれば見せてくれますよ。立派なお魚さんがそこにはいるはずです。

現在では
話がそれましたが、現在では眠気覚ましではなく、お経を読む際の節やリズムとしての意味が大きいそうです。前出の住職も「リズムは大切なんだよ。」と仰っていました。

いかがでしたか?木魚を叩く意味は実は眠気覚ましだったとは驚きですよね。木魚は仏式のお葬式には必ずあるイメージですが宗派によっては使用しません。
・浄土真宗…使用しない。
・日蓮宗…木魚ではなく木柾(もくしょう)という仏具を使う。木魚よりも高く乾いた♪カンカン♪といった音です。

日蓮宗や法華宗で使う木柾

普段は触れることのない仏具ですが、云われを調べると結構、楽しかったりします。みなさんも葬儀や法要に参列した際は木魚の有無に注目してみてください。宗派がわかったりして知見が広がること間違いなし!?です。