ご不幸時、神棚があるお家は「神棚封じ」を。

のぼりとの杜コラム

みなさんのご家庭には神棚はありますか?
神道の信仰ではないけれど神棚を祀っているご家庭は多かったりします。事実、我が実家もそうでした。日本人は神に縋りたい人種。私も「神様お願い!」と何度、祈ったことか(;^_^A日本の生活文化の中で珍しいことではありませんよね。

さて、今回はその神棚についてのお話しです。
ご家庭でご不幸が起きた際に行う「神棚封じ」はご存知でしょうか?神棚がご家庭にある場合、ご不幸が起きたら白い半紙を神棚に貼る行為を「神棚封じ」と言います。しめ縄や神棚の囲いなどにセロテープなどで貼ります。糊付けではありません。

この神棚封じは死生観によるものと言われております。神棚(神様)に死の穢れが入り込まないようにすることが目的です。ただし、穢れと言っても汚い物や嫌な物、差別する物とは違うようです。
穢れ=気持ちが枯れる(気が枯れる)すなわち、「枯れた気持ちが神様に入らないように」という意味合いなのです。
ちなみに、その意味合いからも神社での結婚式はありますが、葬儀を神社社殿で行うことはありません。

最後に神棚封じの注意点をいくつか挙げたいと思います。
・神棚封じはご家族以外の第三者が行う
・お供え物は下げた方がよい
・忌明け(49日や神道の50日)までは外さず、参拝も避ける
特に第三者が行うという意味は、死の穢れの影響が及ばない家族以外の手によって行うということから、葬儀社が行うこともあります。特にご自宅で故人様をご安置する場合には必ずと言っていい程、「ご自宅に神棚はありますか?」と聞かれるはずです。
神社での結婚式はありますが、葬儀を神社社殿で行うことはありません。

いかがだったでしょうか。
この「神棚封じ」は意外と知られていませんが、ご自宅に神棚がある場合、そのご家庭で生じたご不幸時には宗教に関係なく行うことがごく自然なのです。
なお、地域や風習により作法が変わこともありますので、葬儀屋さんに相談してみてください。