お葬式クイズの答え~戒名編~

のぼりとの杜コラム

今回の問題はいかがだったでしょうか?
さっそく「お葬式クイズ~戒名編~」の答え合わせです。

問題【お布施編】
①戒名は生前に付けられる
答:〇
戒名本来の意味は仏の門を叩き修行の道を行き、戒律を受ける時にいただく名前でありました。生前に戒名を付けていただくことは仏教徒の本来の意味を為すのであります。実際に生前に戒名を得ることで死んだ後の自分の名前を知れるので嬉しいとの声もあります。菩提寺様をお持ちの方は相談してみてはいかがでしょうか。

②自分で戒名を付けてもよい
答:×(△)
戒名は厳密に言えば仏の世界へ行く際に住職から授かるものです。しかしながら自分で戒名を付けることはできなくはありません。ただし、戒名には文字数や漢字の意味、中身も院号、道号、戒名、位号に分かれているなど(コラム:戒名について参照)好き勝手に付けてはいけません。いわば、ルールは存在するので注意が必要です。特に菩提寺様をお持ちの方は勝手に戒名を付けてしまいお墓に入れないなんてこともない話ではないので是非、相談してみてください。

③戒名がないと霊園・霊苑墓地のお墓には入れない
答:×
公営の霊園や民間の公園墓地・霊苑は戒名がなくても納骨可能なところがほとんどです。しかし、菩提寺様をお持ちの方は公営の霊園や民間の公園墓地であっても戒名を授かるのが宗教儀礼であります。寺院墓地(菩提寺様のお寺のお墓)の場合は菩提寺様に戒名を授かりお墓に入ることが大前提の供養となります。

④菩提寺(代々の付き合いのあるお寺)に連絡せず、違うお寺に戒名を付けてもらった
答:×
絶対にやってはいけません。菩提寺様をお持ちであれば必ず連絡をするようにしてください。お墓に入れないケースも出てきます。

⑤戒名によってお布施の金額差がある
答:〇
お布施編でもお伝えしましたが、お布施本来の意味は施しです。「お気持ちで」となるわけですが、戒名には位(くらい・一番最後に記されている文字:位号という)があり普通戒名の信士/信女から順に居士/大姉、院居士/院大姉と位が上がっていくわけです。貢献度・代々からお世話になっている親密度・信仰の深さなどによって位がつきます。それによってお布施の金額もかわってくるのが正直なところかもしれません。

⑥実は「戒名料」なる呼称は存在しない
答:〇
存在しないという表現が大袈裟化も知れませんが、最近ではわかりやすいようにお布施〇〇円、戒名料〇〇円、卒塔婆〇〇円とわかりやすいように提示していただけるお寺様もいらっしゃいます。ご家族もわかりやすい方がいいという時代背景に沿った形です。しかし、戒名を授かることがお布施の意味(道理)にもなるので厳密に言うと戒名料という言葉は相当しないと考えるのが本筋かもしれません。全日本仏教会やお寺様の中にも戒名料の呼称は不提唱と言う方も多くいらっしゃいます。

いかがだったでしょうか。戒名の意味はとても奥が深いものだと感じませんか?故人様がこれから仏の道を歩き仏様になるための大切なお名前であることは間違いないようです。導いてくださるご住職も心を込めて授けるのです。
今回の戒名編の答えで重要なのは菩提寺様をお持ちであれば必ず相談することです。菩提寺様がいるにもかかわらず勝手に戒名を付けたりしてはいけません。
個人的には、ご家族そして故人様の想いをお寺様にお話しすることでお布施にも見合った相応しい戒名がいただけるのではないかと思っております。