皆さまは、葬儀の場面で弔辞をご覧になったことはございますか?
著名人の葬儀の報道でも、弔辞の場面はよく取り上げられています。
有名なのは、タモリさんが赤塚不二夫さんへ述べた弔辞でしょうか…。
弔辞の奉書を開いたと思いきや、それは白紙。その場で考えたのか、暗記をしていたのかは不明ですが、素晴らしい弔辞を披露されていました。私にはとても真似できません?
さて、本題に戻します。
弔辞とは、故人様に向けての言葉を会葬者の方の前で披露することを言います。
よく間違えやすいのですが、弔事ではなく弔辞です。
お世話になった方が亡くなった時、ご家族に弔辞を読ませていただけないかお願いすると、受け入れてくださるケースがほとんどです。
また、ご家族から「是非、最後の言葉をお願いします」と依頼されるケースもあります。
弔事を依頼されたら?
ありがたく、引き受けることが礼儀となります。弔辞の依頼を断ることは相応しくありません。弔辞は故人様と所縁のある方々を代表して、哀悼の言葉を述べます。依頼されるということは、ご遺族からもとても信頼されている証でもあります。
何を述べたらいいの?
ネットなどで検索すると色々と出てくるので文章構成などはここでは割愛します。
弔辞では故人様との出会いやこれまでの交流、また、ご家族も知らないようなエピソードなどを交えると良いのではないでしょうか。心から湧き出てくる言葉が一番良いように思います。語りかけるように述べるとても雰囲気もでます。
作られた弔辞ではなく、感謝を述べる〝自分らしさ〟の弔辞であると故人様も喜ぶと思います。
そして、弔辞を述べる中で忘れてはいけないのが、ご遺族への労りや慰めの言葉です。心を込めたお悔やみの言葉を入れるようにします。
弔辞はいつ述べる?
弔辞は、通夜ではなく葬儀の日に披露します。タイミングは葬儀式次進行にもよりますが、お寺様のお読経の合間が多いでしょうか。お寺様が退堂してからのケースもあります。
そういった意味でも打ち合わせが必要になってくるので、弔辞を披露する方は、開式時間に余裕を持って到着するようにしましょう。葬儀スタッフから、披露するタイミングや、お名前のご紹介方法についての説明や確認があります。スムーズに誘導できるように着席の場所も決められていることが多いです。
弔辞を述べたい大切な人はいませんか?
弔辞は記憶に残る葬儀になるためにも、とても良いものだと思います。
もしも訃報を知り、お別れの言葉や感謝を伝えたい大切な人っていませんか。親友だったり、恩師だったり、人生を変えてくれた人など。
お孫さんからおじいちゃんやおばあちゃんへ、お子さんから親御さんへ、また夫へから妻へ、妻から夫へ。。。
家族だけの葬儀でも「ありがとう」の言葉を述べる弔辞を取り入れる式はもちろん「あり」なのです。
~最後に葬儀スタッフのウラ話~
葬儀スタッフは、会場の規模に応じて、弔辞を披露する方のサポートをいたします。
ご案内をしたり、マイクをセットしたり、奉書の封筒をお預かりしたり・・・。
弔辞の最中は目立たないところで、待機しているのですが、時には涙が出そうになることがあります。泣いてしまってはお仕事に支障をきたすにで、必死にこらえながらお手伝いをさせていただいております(^^;
淡々と仕事をしているように見えるかと思いますが、葬儀スタッフも人間です。感情移入しすぎないように日々、お仕事をしております。