終活のセミナーや勉強会に参加してくださる方の年齢層は、やはりシニア世代と言われる60代以上の方が多いです。みなさま、自分の終活を考えていたり、こちらの話に耳を傾けていただけたりと、これからをより良く安心して生活するためのことを真剣に考えているのだなぁと私たちも勉強させていただいております。
紙面上だけの説明では、難しい用語であったり、結局、中身が理解できなかったりするケースも多いものです。何を不安に思い、何を知りたいのか。などは実際にこうしたセミナーなどを通したコミュニケーションの場が一番だと思っております。
終活のお話しをさせていただき、みなさまが理解を深め、安心してお帰りいただく時は嬉しい限りですが、じつはここに少し落とし穴が潜んでいることも事実です。
それは何かと言いますと、終活の知識を得て、それで満足して終わってしまうケースも否めません。ご本人が自分の終活を考えるまでは良いのですが、それを周囲にきちんと伝えていない方がほとんどなのです。いくら自分の終活を決めていても、周囲が知らなければその通りにはなかなかいきません。
あるアンケート結果を見ると、同居の親子で『毎日、会話をする』と答えた方が8割を超えるそうです。ほとんどの方がきちんと会話をしています。至極、当然ですよね。また、別居の親子でも6割以上の方が月に数回以上は何らかの方法でコミュニケーションをとるそうです。
しかしながら、『終活に関する会話はしたことがない』という方が6割を超えていました。
そうです。終活はなかなか会話の話題にはでないものなのです。
終活を勉強したり、知識を得たときは「子供たちに伝えておこう!」と思っていても時間が経つとそのことは忘れてしまいがちに。仕方ないですよね。日常会話で出てくる内容ではないですから、あたりまえなのかもしれません。
終活で必要なのは親の終活を子供たちが知ることです。これが重要だと思っています。一番の理想は終活イベントなどに親子で参加することですが、予定も合わせにくかったり一緒に行くのはちょっと…とためらいもあると思います。
そこでひとつのご提案。何気ない会話の中で子供たちから「何か巷では終活なるものを最近よく目にするけど、おやじは考えたこととかあるの?」などと投げかけてみるのはどうでしょうか。「あっ、そういえばこの前、勉強会に行ってきたんだ」とお父様やお母様が思い出し、終活を知るきっかけになるかもしれません。親の終活の内容を知れた時、それこそ大袈裟に表現したり、それに対して話題が膨らまなかったとしても、子供側も心のどこかに『安心』が生れませんか?
終活は決して後ろめたいものでもないですし、嫌なことではありません。いわば、自分のこれからの人生の方向性を見つめ直す指針です。まだまだ元気に活動するので決めた内容が変わることも当然あると思います。だからこそ、たまには終活を親子間で知ることが大切であり共有しておくことが安心につながると思うのです。シニアのためのまったく掛け金の必要ない人生の終盤戦の保険が終活なのです。
その他の手法にエンディングノートがありますが、このお話しはまた次回に・・・。
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