お墓じまいやお墓の引っ越しの手続き

のぼりとの杜コラム

様々な事情でお墓の引っ越しを考えている方もいらっしゃると思います。
お墓の引っ越しは『改葬』といい『改めて葬る=供養の場所が変わる』ことを意味します。

お墓の引っ越しには費用が掛かり、諸手続きが必要です。今回は『お墓の引っ越し(改葬)の手続きと流れ編』として説明していきます。
まずは、お墓の引っ越しの許可を取るための手続きを行います。
①新しいご遺骨の引っ越し先を決める
②現在、お墓を管理するお寺や霊園にお墓を引っ越す意思を伝える
③現在、お墓のある市区町村の役所で改葬許可申請書を取得し必要項目を記入する(原則、お墓に入っている遺骨の数分の許可書を取得する。1遺骨に対し1枚)
④現在、お墓を管理するお寺や霊園に取得した改葬許可申請書を持参し、署名、捺印をもらう。
⑤現在、お墓を管理するお寺や霊園から埋葬証明書を発行してもらう(今のお墓には確かに〇〇さんと△△さんが納められているという証明)
⑥新しい引っ越し先のお墓の管理者から受入証明書を発行してもらう(確かに〇〇さんはこちらのお墓に受け入れしますという証明)

以上の手続きを踏んで揃えた『改葬許可申請書』『埋葬証明書』『受入証明書』の3点を現在、お墓のある市区町村の役所に提出してはじめて『改葬許可証』が発行されます。
これでようやくお墓の引っ越しの許可が出たことになります。
結構、大変ですよね。自分でもできる手続きですが各証明書の発行には数百円~数千円程度の手数料がかかります。

お墓の引っ越しの許可が出たところで、今度はお墓の撤去に入ります。
お墓の撤去は墓石はもちろんのこと、区画を更地にして返却しなければなりません。
ここで大切になってくるのは、どこの業者に依頼するかということです。最低でも2~3社は見積もりを取りましょう。お墓の大きさや作り、墓地の区画の広さによって価格は異なってきます。追加費用はないか、何にどれくらいかかるかをしっかりと確認することを忘れずに。安易に値段だけで依頼するのは危険です。

撤去の業者が決まれば、新しいご遺骨の受け入れ先との日程調整を行い、ご遺骨の取り出しと撤去に入ります。お墓の撤去の前にお寺様に閉眼供養をしていただくことが一般的となります。

まとめとして
『書類を揃える → お墓の撤去の手配と準備 → 撤去前にお寺様の閉眼供養』
このような流れとなります。

お墓にはご先祖様も眠っています。お墓の引っ越しを考える際には、ご親戚の方々にも理解を得た上で行うようにしましょう。黙ってお墓を引っ越して親戚の方がお墓参りに行ったら“お墓がなかった!”なんてことにもなりかねません。
冒頭にも記しましたが、様々な理由でお墓の引っ越しを考えると思いますので、しっかりとその意図を明確にしてから手続きを進めるようにしてください。

お墓の引っ越しにはいくらくらいかかるの?
「お墓の引っ越し~費用編~」は次の機会にお話ししたいと思います。