あのZ型の白いヒラヒラの紙は何?

のぼりとの杜コラム

今回は紙垂(しで)のお話しをしてみたいと思います。
『紙垂』と聞いても何だかピンとこない方もいらっしゃると思います。
わかりやすく簡単に説明すると、神社や神棚にぶら下がっている白く稲妻型に折られている紙のことを言います。

「あ~、あれね」といった声が聞こえてきました(笑)私も葬儀の仕事に就いてから名称を知ったクチなので、そんな偉そうなことは言えません(;^ω^)すみません…。

思い返すと、日常の生活でもこの紙垂は至る所で目にします。
地鎮祭
横綱の化粧まわし
神社
神棚
鏡餅 等々

でも、この紙垂の意味っていったい何なんだろう?というのが今回のコラムの主題です。
いつものように、わかりやすく簡潔にお話ししたいと思います。

紙垂の意味とは
『神聖なる神様の世界と私たちが住む世界との境界(結界)線』
紙垂を付けた向こう側が神の聖域で、紙垂のこちら側が私たちの住む領域という結界です。
向こう側は神聖な域であるという周知でもあります。

神社を例にしてみると、確かに鳥居や神社の入り口には紙垂が付けられています。『向こう側は神様がいる場所ですよ』といった言わば暖簾のような感じです。確かに、神社に行くと気持ちがピリリと引き締まりませんか!?なるほどぉ…(;・∀・)
神棚もそうですよね。皆さんのご自宅の神棚にも、大根〆やしめ縄に付けられた紙垂が下がっていませんか?紙垂の向こう側には神様がおられる世界であるわけです。

神葬祭(神道)の葬儀でも紙垂を使用します。最近は見かけなくなりましたが、式場には四方にしめ縄を這わし、そのしめ縄に紙垂を垂らします。その向こう側は神聖な空間となる式場との境界線です。

お柩にもしめ縄を這わし、紙垂を付けていきます。
また、玉串に紙垂を付けることにより、宮司さんからお祓いを受ける神聖な祓い道具のひとつともなります。

紙垂には表と裏がある
ただ、紙垂を付ければ…というわけではありません。紙垂には表と裏があります。

↑山折りにしたこちら側が表

私たちが住む側に紙垂の表面を向けます。神社の入り口の紙垂の向きは表面を向いていて、私たちを出迎えています。ちょっぴり気にしてみると良いと思います。逆に付けられていると…おぉぉ、領域が反対になってしまう。こりゃ大変だ(・・;)

この紙垂の文化は日本古来のものと言われています。日本人とは何かと馴染みの深いものですよね。紙垂は売られていますので簡単に手に入りますが、半紙などで手作りの紙垂を作ってみても良いと思います。作り方も簡単ですのでネットで検索してみてください。

来年の神棚の紙垂は手作りで…。御利益がありそうだぞ(^^)/