葬儀は非日常的な出来事です。葬儀の流れや費用のことを考えることが誰しも少ないのは必然のことです。実際に当事者になった時に「さて、どうしよう?」から考え始める方がほとんどです。
しかし、いつかはその時がやってきます。今すぐに準備を!とは申しません。
「ちょっとだけ気になるんだけど…」こんな時だけでも良いので、葬儀屋さんの門戸を叩いてみてください。問い合わせだけでも良いのです。
と、前置きが長くなりましたが今回は『葬儀費用が眠っていませんか?』と問いてみたいと思います。
『眠っている』と題したのは冠婚葬祭互助会(以下、互助会)の積立金のことです。互助会はご存知の通り、毎月決まった金額を積立します。契約した時の権利や内容が何年たっても保障されます。
実はその積立金の存在を知らずして葬儀を行ってしまう方が少なからずいるのです。
その原因は
・ご自身の葬儀で使うつもりが家族や子供たちに知らせていなかった
・その逆で家族がその存在自体を知らない
・今回の葬儀では使わずに、いつか使おうとしていたが忘れてしまう
などが挙げられます。
中でもご両親が互助会に入会していることをお子様が知らないケースが増えています。
お父さまやお母様のの葬儀が終わり部屋の片づけをしていたら「会員証書が出てきた」なんてこともあります。
もちろん後日の解約はできますが全額は戻りませんし、手続きも意外と面倒だったりします。
そうならないためには『互助会に入会している』『積立が〇〇円ある』といった事実をご家族で共有しておくことです。
これだけではまだ安心はできません。
もうひとつあります。共有ができたら次に『積立金がどのような契約なのかを知る』ことです。
積立金があるからと安心はできません。積立金で葬儀費用の全額は賄えません。
契約している内容がご家族のご希望のお別れができるものなのか。祭壇はどのようなものなのか。などをしっかりと確認しておきましょう。一見、お得に見える互助会の積立が思わぬ費用の追加で総額は結局高額に!?なんてことにならないように『積立金がどのような契約なのかを知る』ことがとっても重要なのです。
契約内容に少しでも不安が生じたり納得のご葬儀ができないなと感じた場合には解約の手続きをおすすめします。先ほど申したように全額は戻りませんが、解約手数料を支払っても戻ったお金を基に別の葬儀屋さんに依頼した方がご希望のご葬儀ができたりします。
『眠っている葬儀費用ありませんか?』
是非、一度ご家族でお話ししてみてください。
せっかく積み立てた大切なお金です。使用しなかったり連絡先不明などになると権利放棄となり返金されることはないのです。