逝去後のお帰り先

のぼりとの杜コラム

病院等で息を引き取ったあとにしなければならないのは、寝台車の手配です。そして、故人様のお帰り先を決めなければなりません。
最近では葬儀屋さんに預かって欲しいとの希望が多いのが実情です。様々な理由があるかとは思います。

・自宅が狭いので
・近所に知られたくない
・留守にしがち
・マンションだから
・布団などの準備が大変

等々です。
事実、安置施設の設備は充実していますし、冷蔵安置室完備のところも多いので故人様のお身体をお守りするには優れた環境と言えます。
安心できますよね。

ここからは、お帰り先をご自宅にしようか迷われている方へ。
住み慣れた自宅に帰れることはとても喜ばしいことだと思います。家族に囲まれお通夜まで過ごせるのも大きなメリットです。ゆっくり語りかけることもできます。
上記に危惧される心配点ですが、まずお部屋の狭さは、ほとんど気にする必要はありません。極端なことを言えば、布団が敷ければよいのです。ベッドでも良いのです。
マンションだから無理。これも問題ありません。エレベーターがあれば大丈夫ですし、階段しかない場合も葬儀屋さんがきちんとお連れしてくます。ご家族のみなさんもお手添いしお部屋までお連れすることができたら故人様もきっと嬉しいはずです。
お身体もドライアイスや保全の処置、早めの納棺等でお守りできます。
何より、葬儀屋さんはそのプロなのです。お部屋やご自宅内の状況に合わせて適切なアドバイスをしてくれます。一晩や二晩だけご自宅で過ごし、そこから安置室へ移動することもできます。

ご家族が待つお家に帰ってくる。「おかえり」「おつかれさま」と声をかける。このあたり前のあたたかい景色は故人様への大きな労りではないかなぁと思う次第です。

個人的な思いとして、少しでも自宅に連れて帰りたいなと悩まれている方は是非、ご自宅に一緒に帰って欲しいなと思います。そこからは葬儀屋さんがしっかりとケアをしてくれるのですから・・・。