故人様の取り扱いにおけるアンケートの結果

のぼりとの杜コラム

葬儀社の故人様の取り扱いについてのアンケートを実施いたしました。たくさんのご回答ありがとうございました。感謝申し上げます。

早速ですがアンケートの結果です。
回答数:38 有効回答数:38
「葬儀社のスタッフが故人様を扱う際にゴム手袋を付けていたらどう思いますか?」
① えっ、手袋するの?そんなに(うちのおじいちゃんを)触るのが嫌なの? 回答数:5
② なんで手袋をするのだろう? 回答数:3
③ いつも手袋するのは当たり前じゃないの? 回答数:5
④ できれば手袋はして欲しくないけどコロナ禍の状況でもあるし、今だけは仕方ないのかな 回答数:16
⑤ むしろ手袋をしないことなんて考えられない 回答数:6
⑥ その他 回答数:3
「医者もゴム手袋をしてるのだから、他人が他人様を触るときはゴム手袋をしているのは可笑しいとは思わない。むしろこのご時世ゴム手袋をしての方が安心できる」
「手袋は、していいと思います。が故人を大切に扱うという意味で白い手袋は、いかがでしょうか?ゴム手袋よりコストは、かかりますがご家族が納得するのではないでしょうか?」
「貴重品に触れるときに白い手袋をするのは普通なので、感染予防用のものをそれの下に付ければOKなのでは」

以上のようなアンケートの結果となりました。
実情のところ、ご家族や葬儀社スタッフの感染を予防するには手袋を付けることは必須です。なぜならば、ご遺体は何らかの感染症を持っている方が実際のところ60%以上いらっしゃいます。さらにはコロナ感染症対策の最中でもあります。また、病院で感染症が分かっている場合でも葬儀社へその情報は正確に伝えられません。ご家族をお守りする為にも葬儀社が故人様に触れる際は手袋をすることをご理解ください。

手袋の種類ですが、水分を通さないものでないと感染症予防にはなりません。
アンケートにお答えいただいた方の中に、「貴重品などを取り扱う時に使用する白い手袋をゴム手袋の上に使用する」とのご意見がありました。
医療関係者で構成されるICHG(Infection Control Hospital Group)研究会に所属し感染症予防対策のレクチャーをするエルプランナー代表、橋本佐栄子先生もゴム手袋やニトリル手袋、プラスチック手袋などの水分を通さないものを二重にし、血液や体液などで汚染されたらその都度取り替えることと推奨しています。

それでも中には手袋を着用する事を不快に思われる方もいらっしゃるかもしれません。亡くなってしまった大切なご家族に対して、葬儀社が手袋をしていても、決してその方を汚いとか触りたくないなどと思っているわけではありません。

私が十数年前、葬儀業界の門を叩いた時、「故人様は物ではない。だから生きている時と同じように素手で取り扱いないさい」と習いました。それがプロであると、カッコいい仕事だからと。これが当たり前でした。今でも手袋はしない業者もあると聞きます。どうなのでしょうか。。。
葬送・終活コンサルタントで社会福祉士でもある吉川美津子さんも「感染リスクが少なからずある病院の霊安室に故人を迎えに行き、同じスーツで打ち合わせ、さらにその服装で儀式も行ったりもする。手洗いなどの習慣も知りえる限りあまりなかったように思う」感染予防対策については「今まで何十年もこの方法でやってきたから大丈夫。自分たちのやり方は間違っていない」と耳を傾けようとしない業者も少なくない。と述べています。詳細記事はこちら

私たちはご家族や葬儀社スタッフなど、関わる皆様の命を大切にするからこそ、手袋を着用させていただいております。生々しい話をしてしまいましたが、何卒ご理解いただきますようお願いいたします。