コロナ禍にお葬式を執り行うとなると、いろいろ懸念しなくてはいけませんよね。
深い悲しみの中でも「万が一の感染」や「周囲への配慮」などコロナの事を考えなくてはいけない状況で、ご家族様はどんなに大変だろうと思います。
本当は葬儀にたくさんの方を呼んであげたかった。故人と仲が良かったみんなで集まってお酒を交わして思い出話しを聞きたかった。様々な思いがあると思います。
コロナ禍でなかなか友人と会えず、気持ちの共有ができない方もいらっしゃると思います。
しかし、悲しみを我慢することは身体的、精神的に良くないことなのです。
今日は、先日参加した「死と生を見つめるシンポジウム」で得たグリーフケアの知識を皆様にご紹介させていただきます。グリーフとは悲嘆や悲しみのことです。
・必要な時に必要なだけ泣くことはとても大切。
・泣くことは笑うこと同じくらい良いこと。
・コロナ禍でなかなか友人と会えない時は、電話やメールなどのツールを使って悲しみを誰かと分かち合う。
・我慢は免疫力を低下させる。
・忘れっぽくなったり、怒りっぽくなったり、人と会うのも面倒になったり…私っておかしいのかな?と思うかもしれません。でも、これらはグリーフを経験した方に表れることなので、決しておかしいことではありません。(身体的変化・認知・感情・人間関係・精神面など様々なことに影響があります。)
・四十九日、一周忌、三回忌…とありますが、法要ごとに悲しみをなくさなければいけない訳ではない。その悲しみと一緒に折り合いをつけながら生きていく。
親しい間柄の人がグリーフを経験された時
・グリーフを経験した方からの「なぜ?」には残念ながら私たちが出せる答えがありません。
しかし、「なぜ?」を一緒に見つけるお手伝いは私たちにできます。
励まそうとはせず、その人の悲しみに寄り添うことが大切です。
・葬儀の時の友人からの声掛けは実はとても大切なもの。
友人がそばにいてくれるだけでグリーフケアに繋がります。
ここからは私自身の悲嘆の推測…
悲しみは正直、一生癒えることはないと思います。だって、大切な大好きなかけがえのない人を失くすわけですから。
でも、その悲しみが徐々に違う感覚になっていくのではないかと思うのです。
「悲しいけどあの人は笑顔が好きだったよな。だから悲しみを笑顔に変えよう」
「一生懸命頑張ることが恩返しだもんな」
「悲しいけど天国から見守っていてね」
など、年月とともに変化していく。そして感謝に変わっていく。そんな気がしてなりません。
勝手なことを言ってすみません。まだ、両親も健在ですし大きな悲嘆に遭遇していないから言えるだけかもしれませんが、
『悲しみは誰もが持ち合わせる感情。決しておかしくないのだから』
大きな学びでありました。
次は葬儀人としてできること。もっともっと学ばなければいけません。