「おいおい、本当かよ…」と思わず声を挙げるほどの驚きを覚えました。
『6月1日(水)火葬分から、ガス・電気料金の燃料調整費に沿った「隔月の変動型・火葬料別料金」を導入いたします。(中略)火葬料金とは別に燃料調整費に沿ったサーチャージ型の隔月の変動型料金「燃料費特別付加火葬料」を設定し…(後略)」
わかりやすく紐解くと
「ガス、電気料金が値上がりしたので、その費用をお客様に負担してもらう」
というものです。
これは、東京23区の火葬シェアの7割を占めると言われている東京博善社から届いた通知文です。
桐ケ谷斎場・堀ノ内斎場・町屋斎場・四ツ木斎場・代々幡斎場・落合斎場を運営しています。過去に使用された方や耳にしたことのある火葬場もあるのではないでしょうか。
サーチャージの導入かぁ。。。
サーチャージと言えば船や飛行機が認知されています。運賃とは別に徴収される料金で馴染みはあります。意味も分かります。でも、高騰する原油価格がもたらす致し方ない措置とはいえ、人の終焉の場の火葬場の費用にも導入されるとは夢にも思いませんでした。
火葬場は公共性の高い施設だと思います。日本は世界一の火葬国家です。日本では死を迎えると99%以上の人は火葬となります。言葉は違うかもしれませんが、火葬をしなければなりません。
これは誰しもが平等の権利(というよりもあたりまえ)です。
そうでなくても、2021年1月に『59,000円→75,000円』に値上げしたばかりです。ここからさらに燃料サーチャージが加わるということです。8,000円~10,000円ほどのサーチャージが上乗せになるのではと言われております。
火葬費用だけで10万円近くになる。みなさまどう思いますか?
ちなみに川崎市民は6,750円(かわさき北部・南部斎苑)、横浜市民は12,000円(横浜市北部・南部戸塚・久保山の各斎場)、千葉市民は6,000円(千葉市斎場)がそれぞれの市内の火葬場の料金です。行政の運営でもあるため、市民には優遇な価格帯です。
各火葬場は市民外の人も使用できます。川崎市は60,000円、横浜市は50,000円、千葉市は60,000円。なんと23区を出て近隣の火葬場を使用した方が料金が安いのです。
>>過去コラム「みなさんの地域の火葬費用は?」
>>過去コラム「多摩川を挟んでお隣さんでも全く異なる東京23区と川崎市の火葬」
東京23区での火葬を避け、川崎や横浜、千葉に流出してきて各市の火葬場を圧迫する。各市民の方の予約がますます取りにくくなる。こんなことはないとは思いますが、決してゼロではありません。これでは悪循環です。
繰り返しになりますが、火葬は誰しもが平等に、そして公共性の高いものであります。必要不可欠なものです。それなのに、消費者(ご遺族)に電気代、ガス代の高騰分の補填を求めるのはいかがなものでしょうか。。。
この通知がきてから、モヤモヤが消えません(-_-)