葬儀の知識とマナーVol.23 「一日葬って安いの?メリット・デメリットは?」

のぼりとの杜コラム

最近、コロナの影響もあってか一日葬が増えてきています。
一日葬とは、お通夜を行わずにお葬式のみの一日で執り行うお葬式です。なお、一日葬では注意点があります。菩提寺様がある方で一日葬を希望する場合は菩提寺様にご相談の上、了承を得るようにしましょう。

さて、ここでよくある質問をひとつ。
「一日葬はお通夜を行わないんだから安いんでしょ?」
みなさんはどのように考えますか?事実、このように思う方が多いかもしれませんが、実はそうではありません。
お通夜を行わないからといって、準備するものが少なくなるわけではないのです。
・お棺
・祭壇
・お焼香道具
・受付道具
・骨壺
などなど…

準備するものはほとんど…というか何も変わりません。
また、会館の使用料金も変わらないところがほとんどです。それは、祭壇などの設営は前日から行いますので、前日から会館を借りておかなくてはなりません。
大きく変わるのは、お料理や返礼品です。首都圏ではお通夜振る舞いといって、遺族・親戚以外にもお通夜の際にお料理を召し上がっていただく風習があります。お通夜がなければその分のお料理がなくなります。また、一日葬は会葬者が少なくなる傾向がありますので、その分の返礼品も少なくなると予想されます。(仕事をされている方はお通夜の時間しか参列できない傾向にあるため)

メリット
時間的制約の軽減。
高齢者に二日間の移動の負担を減らせる。
お料理や返礼品の費用を抑えられる。

デメリット
参列できない会葬者が増える。
通夜をしない弔い方に疑問を持つ方がいる。
実際、あっという間に終わってしまい惜別の念が消えない方もいる。
後日、ご自宅に多くの会葬者が弔問に来られてかえってバタバタする可能性がある。

個人的な意見ですが…
葬儀は故人様と会うことができる最後の日ですので、一日葬だから会葬者が参列できないということはなるべくないようにしたいなぁと思います。
また、一日葬だとどうしてもみなさまとお話をする時間が少ないのです。
葬儀が始まると、そこからゆっくりお話ができる時間は実はあまりありません。
一日葬の一般的な流れとして、開式→読経→花入れ→火葬場へ出棺となります。一般会葬者は火葬場に行く方はほとんどいらっしゃらないので、来ていただいた方と十分にお話ができなかったと感じる方も多くいらっしゃいます。
故人様をゆっくりと偲び、共にに過ごせる最後の夜は大切です。

我が家は一日葬にしよう!とお考えの方、
メリット、デメリット、注意点をお読みいただき、ぜひご家族で話し合ってみてください。


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